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記事: 倉俣史朗|流通の外側にあるプロダクトについて

倉俣史朗|流通の外側にあるプロダクトについて

倉俣史朗|流通の外側にあるプロダクトについて

流通の中心にあるとき、
プロダクトは「比較される対象」になります。
価格、希少性、状態。
語られるのは、たいてい数字です。

しかし、流通の外側に置かれた瞬間、
プロダクトは別の輪郭を帯びはじめる。


倉俣史朗の仕事は、
その変化に耐えうる数少ない例だと思います。

大量に流通することを前提とせず、
流行を更新するためでもない。
彼のプロダクトは、
使われ続ける時間そのものを設計している。


透明であること。
軽やかであること。
そして、主張しすぎないこと。

倉俣史朗の造形は、
空間に入り込みながら、
所有者の生活を上書きしない。

そこに置かれた瞬間から、
「作品」ではなく、
生活の一部として振る舞う。


時間が経つにつれ、
プロダクトは少しずつ静かになっていく。

語られなくなり、
話題からも遠ざかる。
だが、その静けさは、
価値が失われた兆候ではありません。

むしろ、
余計な文脈が削ぎ落とされた証拠


倉俣史朗のプロダクトが残すのは、
強い印象ではなく、
長い余韻に近い。

使われるたびに思い出され、
使われない時間にも、
そこにある理由を失わない。


選品舎では、
そうしたプロダクトを
「流通の外側にあるもの」と呼んでいます。

売買や評価の中心から離れた場所で、
それでもなお意味を持ち続けるもの。

この文章は、
その位置を忘れないための記録です。


倉俣史朗の仕事は、
いまも更新されているわけではありません。
それでも、
時間の中で劣化することなく、
静かに輪郭を保ち続けています。

流通の外側でこそ、
はっきりと見えてくるものがあります。

それが、
倉俣史朗というデザイナーの強さだ。


かつて現行品として流通していたプロダクト(販売終了・参考記録)

倉俣史朗のプロダクトの中には、
近年まで現行品として流通していたものがあります。

しかし現在、
これらの生産および流通は終了しました。
新品として入手する経路は、すでに存在しません。

以下は、
流通していた当時の価格を記録として整理したものです。
現在の価値を示すものではありません。

流通当時の参考価格(税別・販売終了)

品名 当時の価格(税別)
灰皿(斜め) 240,000円
灰皿(格子) 240,000円
アルミ花器(ピンク) 115,000円
アルミ花器(ヴァイオレット) 115,000円
アルミ花器(ブルー) 115,000円
アクリル花器(シングル) 170,000円
アクリル花器(ダブル) 323,000円
花器用 専用ガラス管(各種) 1,000円
掛時計(風船) 86,000円
掛時計(小倉俣) 40,000円

※上記は流通当時の定価であり、
現在の中古相場とは一致しません。


お探しの方へ

生産が終了した現在、
これらのプロダクトは中古でのみ流通しています。

入荷は不定期ですが、
お探しのものがあればお問い合わせください。
状況をお伝えします。

大量に並べることはしていません。
必要な方に、必要な情報だけをお伝えする。
その距離感を大切にしています。


手放すことを考えている方へ

新品としての流通が終わったことで、
倉俣史朗のプロダクトは
中古市場でのみ手に入るものになりました。

オリジナルか復刻か、
状態、付属品や箱の有無によって、
評価は大きく変わります。

手放す機会があれば、
その判別を含めて確認します。

→ ヴィンテージ家具の買取について(作家・ブランド別)


終わりに

プロダクトは、
常に語られる必要はありません。

語られない時間を経て、
なお残るものがあるからです。

この記録が、
倉俣史朗の仕事を
静かに見つめ直すための
ひとつの手がかりになれば幸いです。


この記事について

本記事は、選品舎/Helvetica を運営する大西健が執筆しています。
ヴィンテージ家具・古書の選品、販売、記録を通じて、
「残るもの/残らないもの」の判断基準を実務の中で整理しています。


ブログは、ふたつの棚に分かれています。

いまの気分に近いほうから、お進みください。

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