価値ある古いものの選び方|“選品のていねい”が意味を生む瞬間

「古いものは新しい」と言われる時代に

ヴィンテージ家具や古書、リノベーションされた建物——。近年、「古いもの」に惹かれる人が増えています。しかし、古ければ何でも良いというわけではありません。本当に価値あるものとは、時代の文脈を読み直し、“いま”に意味を持たせたものです。

最近、よく耳にする言葉があります。

「古いものは新しい」

確かにそう感じる場面も増えました。 けれど、私はこう思うのです。

選ばれなければ、それは“ただの古さ”に過ぎない。

どんなに時代を経たものであっても、そのままでは人の心には届きません。 大切なのは、“いま”という空気のなかで再び意味を持つこと。

そのためには、文脈を見抜き、情報を丁寧に精査し、 もう一度「いまの暮らし」へとつなげる必要があります。


ていねいな仕事とは「再解釈」の積み重ね

私の仕事は、そうした再解釈の連続です。

古書、家具、Webサイト。 それぞれが、かつて誰かの手で選ばれ、役目を果たしてきたものたちです。 いま、それらが再び光を当てられるとき—— そこには、過去と現在が交差する一瞬の“物語”が生まれます。

それを整えるのが、私の役割です。


始末屋という生き方

私は始末屋です。

無駄な仕入れはしません。 売上のために数を追うのではなく、 一点一点と向き合い、選び抜く。

だからこそ、売上にも“質”を求めたいと思うのです。 数字だけでは語れない仕事の積み重ね。

意味のある構造をつくる。 それが、商いとしての私の美意識です。


法人として、あらためて整えていくこと

2025年春、私は法人を立ち上げました。

これは新たな挑戦であると同時に、 自分自身の構造や哲学をもう一度整える、 静かで確かな時間でもあります。

これからも、“選び直す”という視点で 古いものと向き合っていきたいと思います。


選品とは、時代の文脈を読み直すこと

古いものを“新しく見せる”のではなく、 本当に新しいものを、“選び直している”だけ。

目利きとは、ただの知識や経験ではありません。 それは、いまの時代にふさわしい価値を、 もう一度組み立て直す編集の力でもあるのです。


混沌のなかに、意味ある形を立ち上げる

雑に扱われることの多いこの世界で、 ていねいに選び、ていねいに伝えること。

それが、私にとっての“ていねいな仕事”です。

そして、そんな“ていねい”が、 誰かの心にきっと刺さると、私は信じています。


新しく選び直されたものたち

価値ある古いものたちを、日々選び直しています。
ぜひ、今の空気に合う一点を探しに来てください。

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