[書籍名]ジャパニーズ・モダン 剣持勇とその世界
[出版社]国書刊行会
[サイズ]160 × 262 mm
[頁数]237ページ
[発行年]2005年
[形式]ハードカバー
[状態]表紙カバーに痛みがあります
[コメント]
剣持勇(1912―1971)は、日本の近代インテリア・デザインの先駆者であり、日本の伝統的美意識を現代に再生させ、世界のモダン・デザインの中で日本的美学の確固たる地位を築いたデザイナーです。剣持勇の業績を回顧する展覧会は、剣持の没後初めて開催され、大規模かつ総合的なものとなりました。
剣持勇は1932年に仙台の商工省工芸指導所で職を得ます。
伝統的な木工を機能と美を備えた近代的な「産業工芸」へと展開させることに取り組み、ドイツ人建築家ブルーノ・タウトから「優秀な日本の伝統的工芸文化を現代の諸条件に適応させることによってのみ、『日本型』ともいうべき独自の新形式を創作できる」との指導を受けました。
戦後、剣持勇は「簡素美」のデザインを追求し、機能性と美しさを兼ね備えたデザインを生み出します。「ジャパニーズ・モダン」というデザイン理念を提唱し、日本の伝統的美意識を「近代」に融合させることに情熱を傾けました。また、同時代の建築家との共同プロジェクトにも積極的に参加し、日本的な造形感覚を「世界が共鳴する」美意識に高めました。
剣持勇の業績は復興期の日本人に文化的誇りと勇気を与え、その後の日本デザイン界の国際的な活躍の道を切り拓いたものとして、正当に評価されるべきです。
この書籍は似たような冊子などありますが、蔵書にすべきはこの1冊です。
ぜひこの機会にご検討ください。