カート
カートが空です
合理性だけでは、人のための建築にはならない。
20世紀モダニズムの中心にありながら、アルヴァ・アアルトが見続けたのは、人間の身体と自然、光、素材、そして暮らしでした。
本書は、1998年から1999年にかけてセゾン美術館で開催されたアルヴァ・アアルトの回顧展にあわせて刊行された展覧会図録です。
住宅から公共建築、都市計画、家具、照明、ガラス製品まで、アアルトの仕事を豊富な写真、図面、スケッチとともに紹介。
アアルトが生涯を通して試みたのは、近代建築がもたらした合理性や工業化を否定することではなく、そこへ人間の感覚を取り戻すことでした。
曲線を描く木材。自然光の入り方。人が座ったときの身体の位置。建物と周囲の風景との関係。
建築と家具を別々の領域として扱うのではなく、人が暮らす環境全体として考える。
現在もアアルトの建築や家具が古びて見えない理由を、その仕事の全体像から考えることのできる一冊です。
アアルトが残したものは、ひとつの建築様式ではありません。
機能を満たしたその先に、人間がどう感じるのか。
建築も家具も、その問いから始めること。
20世紀に生まれたその考え方は、現在の暮らしやデザインを考えるときにも残り続けています。
・タイトル:アルヴァ・アールト 1898–1976 20世紀モダニズム 人間主義・編集:セゾン美術館、デルファイ研究所・出版社:デルファイ研究所・刊行年:1998年・装丁:ソフトカバー・ページ数:327頁・サイズ:約268 × 255mm・装丁:梯耕治・言語:日本語
経年による使用感があります。
カバーにスレ、薄い汚れがあります。背には経年による若干のヤケが見られます。天地・小口に小さな汚れがあります。
本文には経年変化がありますが、図版や文章を鑑賞するうえで大きく支障となるような傷みはありません。
1998年刊行の古書であることをご理解のうえ、掲載写真とあわせて状態をご確認ください。
選定理由:アルヴァ・アアルトを家具だけ、あるいは建築だけで捉えるのではなく、その仕事をひとつの思想として見ることのできる資料であること。327頁というボリュームも含め、アアルトを知るための基礎資料として残す価値があると判断しました。
比較した視点:作品写真を中心とした一般的な作品集ではなく、建築、家具、図面、スケッチ、論考までを横断して収録している点を重視しました。アアルトの椅子や照明を知っている人が、その形が生まれた背景まで辿ることのできる一冊です。
判断の結論:アアルトの家具だけを見ても、美しい。
けれど、その家具が置かれる建築を見て、窓から入る光を見て、周囲の自然との関係まで辿っていくと、なぜその形になったのかが少しずつ見えてきます。
物ではなく、人が過ごす環境全体を設計すること。
アアルトの仕事を通して、デザインの出発点をもう一度考えるために残した一冊です。
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