カート
カートが空です
ドイツの写真家、アウグスト・ザンダーの回顧展に際して刊行された写真集『肖像の彼方』。
ザンダーの代表的な仕事である「20世紀の人々」シリーズから、職業や階層、世代の異なる人々を撮影した肖像写真を中心に収録しています。
農民、職人、芸術家、会社員、知識人。一人ひとりを過度に演出することなく、正面から静かに捉えた写真は、個人の肖像であると同時に、20世紀ドイツ社会の構造を記録したものでもあります。
肖像作品のほか、ライン川周辺の風景やケルンの街並みを写した作品も掲載。構成は、アウグスト・ザンダーの孫であり、作品管理にも携わったゲルト・ザンダーが手がけています。
写真を通して人物を分類し、時代そのものを記録しようとしたザンダーの視点を、269ページにわたり確認できる一冊です。
・タイトル:肖像の彼方 アウグスト・ザンダー写真集・著者:アウグスト・ザンダー・編者:バーバラ・ゲブラー・構成:ゲルト・ザンダー・翻訳:池田裕行・出版社:アルス・ニコライ出版/ワタリウム美術館・刊行年:1994年・装丁:ソフトカバー・サイズ:約28.5 × 21.4cm・ページ数:269ページ・ISBN:490039825X
表紙にわずかなスレ、キズがあります。背表紙に若干の傷み、天および小口に少しヤケが見られます。
本文ページは大きな傷みや書き込みもなく、概ね良好な状態です。
選定理由:アウグスト・ザンダーの仕事を、肖像写真だけでなく、風景や都市の記録まで含めて確認できる構成に価値があるため。
比較した視点:海外版の作品集と比較すると、本書は1994年のワタリウム美術館での回顧展を背景に、日本語でザンダーの全体像をたどれる点に特徴があります。
判断の結論:人物の顔を写した写真集ではなく、20世紀ドイツの社会と時間を記録した資料として残すべき一冊です。
人を見ることは、その人が属していた時代を見ることでもあります。ザンダーの写真は、肖像の奥にある職業、階層、生活、社会の輪郭まで静かに残しています。
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