





バウハウス Bauhaus 1919–1933|セゾン美術館展覧会図録|建築・家具・写真・デザイン・教育
1995年にセゾン美術館で開催された「バウハウス 1919–1933」展の公式図録。
1919年、ヴァルター・グロピウスによってドイツ・ヴァイマールに創設されたバウハウス。その活動を、美術、建築、家具、工芸、写真、グラフィックデザイン、舞台、教育という複数の領域からたどります。
収録されているのは、完成した建築や家具だけではありません。
オスカー・シュレンマーによる人体と空間の研究、印刷・広告工房のグラフィック、工房の内部、授業と制作の記録など、造形が生まれる過程までを図版と解説によって構成しています。
バウハウスを単なるデザイン様式としてではなく、新しい生活と教育の仕組みをつくろうとした運動として読める一冊です。
特徴
絵画、彫刻、建築、家具、金工、織物、陶芸、写真、タイポグラフィ、舞台芸術など、バウハウスが扱った領域を横断的に収録。
ヴァルター・グロピウス、パウル・クレー、ワシリー・カンディンスキー、ヨハネス・イッテン、ラースロー・モホイ=ナジ、オスカー・シュレンマー、マルセル・ブロイヤーらに関する作品と資料を掲載しています。
作品図版だけでなく、工房、教育課程、制作環境、社会との関係についての解説も充実。
425頁という厚みを持ち、バウハウスの全体像を日本語で確認できる研究資料です。
白地の表紙には、バウハウスの教育体系を示す円環図が空押しされ、右上に赤と黒のタイトルを配置。造本そのものにも、情報を整理して伝えるバウハウス的な設計が表れています。
この本が残した視点
バウハウスが残したのは、白い建築やスチールパイプの家具といった外見上の様式だけではありません。
芸術と技術、手仕事と工業、個人の表現と社会の必要を、教育によって結び直そうとしたことに本質があります。
椅子を一脚つくること。文字を配置すること。身体と空間の関係を考えること。それらを別々の専門領域に閉じ込めず、一つの生活環境を形づくる問題として扱う。
本書に並ぶ作品や実験から見えてくるのは、形を模倣するための答えではなく、ものが生まれる仕組みから設計し直す姿勢です。
書誌情報
・タイトル:バウハウス Bauhaus 1919–1933
・編集:セゾン美術館
・発行:セゾン美術館
・刊行年:1995年
・言語:日本語
・装丁:ソフトカバー
・ページ数:425頁
・サイズ:約30 × 22cm
・冊数:1冊
状態
・表紙:スレ、汚れ、ヤケ、角・縁に傷みあり
・背:スレ、汚れあり
・三方:経年によるヤケ、シミあり
・本文:周縁に経年変化がありますが、図版の閲覧には概ね支障ありません
古書であることをご理解のうえ、掲載写真もあわせてご確認ください。
迎える理由
選定理由:
バウハウスを建築や家具だけに限定せず、美術、工芸、写真、舞台、グラフィックデザイン、教育まで含めて把握できるため。
比較した視点:
個別の作家やプロダクトを扱う作品集に対し、本書は1919年から1933年までの活動を横断的に収録しています。作品の背景にある工房制度や教育思想まで確認できる資料性を評価しました。
判断の結論:
バウハウスの造形を鑑賞するだけでなく、その形がどのような思想、教育、共同作業から生まれたのかを理解するために残すべき図録です。
今日まで反復されてきたのは、バウハウスの形です。
しかし、本来引き継ぐべきものは、形が生まれる条件から考え直す姿勢なのだと思います。
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