1989年に滋賀県立近代美術館で開催された「デイヴィッド・ホックニー展」の展覧会図録です。
デイヴィッド・ホックニーは、絵画だけでなく写真や版画、舞台美術など多様な領域を横断しながら、「人は世界をどのように見ているのか」という問いを追い続けた作家です。
本書には初期ドローイングから油彩作品、版画、フォトコラージュまで幅広い作品を収録。鮮やかな色彩や独特の空間表現の背後にある、視覚への探究を辿ることができます。
有名なプールの絵やカリフォルニアの風景だけでは見えてこない、ホックニーという作家の思考の広がりを知ることのできる一冊です。
特徴
・1989年開催「デイヴィッド・ホックニー展」公式図録
・初期ドローイングから油彩、版画、フォトコラージュまで収録
・作家の多様な表現活動を横断的に紹介
・図版多数掲載
・日本で開催された展覧会の記録としても貴重な資料
視点
・人は本当に一つの視点で世界を見ているのか
・写真と絵画の違いとは何か
・空間を再構成するための方法
・「見る」という行為そのものへの探究
・当たり前の風景を見直すための視線
書誌情報
著者:デイヴィッド・ホックニー
出版社:アート・ライフ
刊行年:1989年
ページ数:142ページ
サイズ:27 × 24cm
装丁:ソフトカバー
状態
中古品(並)
・カバー:少スレ・少イタミ
・本体:前半ページ上部に水濡れ跡あり
・小口:概ね良好
・本文:前半ページ上部に水濡れによるシミ跡があります(掲載写真参照)。図版鑑賞・閲覧に支障はありません。
迎える理由
選定理由:
ホックニーの作品集としてだけでなく、「見るとは何か」を考えるための資料として価値を感じたため。
比較した視点:
作品の知名度ではなく、現在の視点から読んでも発見があるか。視覚や空間についての思考が含まれているか。
判断の結論:
美術書というより、視覚についての本として残したい一冊。
ホックニーは一枚の絵を描くために、写真を切り貼りし、複数の視点を重ね、時間や距離の感覚まで作品の中へ取り込もうとしました。
家具を配置するときも、建築を見るときも、本を選ぶときも、人は無意識に世界を見ています。
その「見る」という行為そのものを見つめ直させてくれるところに、この図録の価値があります。単なる作品鑑賞を超えて、視覚と空間について考えるきっかけを与えてくれる一冊です。