




マスターズ・オヴ・ライト 第1巻:20世紀のパイオニアたち|Henry Plummer|a+u臨時増刊
建築を見るとき、私たちはつい、形や素材に目を向けます。
けれど、その空間を実際に成立させているもののひとつが「光」です。
窓から入る光。
壁に反射する光。
天井から落ちる光。
暗闇の中に残された、わずかな光。
『マスターズ・オヴ・ライト』は、20世紀建築を「光」という視点から読み直した一冊です。
著者は、建築と光の関係を長く研究してきたヘンリー・プラマー。
フランク・ロイド・ライト、ルイス・カーン、ル・コルビュジエ、カルロ・スカルパ、ミース・ファン・デル・ローエ、ヨーン・ウッツオン、グンナー・アスプルンド、シーグルド・レヴェレンツ、アルヴァ・アアルトなど、多くの建築家と作品を横断しながら、光が空間に何をもたらしたのかを考察しています。
たとえば、カーンのキンベル美術館。
そこにあるのは、単に美しい自然光ではありません。光を直接取り込むのではなく、反射させ、拡散させることで、作品を見るための静かな明るさがつくられています。
ロンシャン、ラ・トゥーレット、マイレア邸、テンペリアウキオ教会、聖ペトリ教会。
よく知られた建築も「光」というひとつの基準から見直すことで、これまでとは違う姿を見せます。
424ページという厚みがありますが、豊富な写真を追っていくだけでも面白い。
建築家の作品集というより、建築を見るための視点を一つ増やしてくれる本。
空間を設計する人だけでなく、インテリア、写真、照明、店舗づくりなど、「光と場所」の関係を考える人にも長く参照してほしい一冊です。
この本が残した視点
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建築において、光は空間を照らすためだけのものではない
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同じ自然光でも、開口、壁、天井、素材によって空間の質は大きく変わる
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20世紀を代表する建築家たちを「光」という共通の尺度から比較できる
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名建築を形態や様式だけではなく、そこで生まれる明暗や時間の変化から読み直すことができる
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建築を見るための視点そのものを深めてくれる資料である
書誌情報
・タイトル:マスターズ・オヴ・ライト 第1巻:20世紀のパイオニアたち
・原題:Masters of Light: First Volume: Twentieth-Century Pioneers
・著者:Henry Plummer(ヘンリー・プラマー)
・出版社:エー・アンド・ユー
・刊行年:2003年
・装丁:ソフトカバー
・サイズ:約218 × 218mm
・ページ数:424ページ
・言語:日本語・英語
・ISBN:4900211575
状態
表紙に経年によるスレ、キズが見られます。
製本に緩みがあり、背部分の接着が一部剥がれ、ページの綴じが甘くなっている箇所があります。
現状、ページの脱落はありませんが、開閉の際にはやや注意が必要な状態です。
本文の閲覧には問題ありません。
状態をご理解のうえ、掲載写真とあわせてご確認ください。
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