コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

PROVOKE 2 プロヴォーク 第2号 1969年 初版|森山大道・中平卓馬・高梨豊|宮田識旧蔵

1969年。

写真が、何かを美しく記録するためのものではなく、
見ることそのものを揺さぶるためのものだった時代。

『PROVOKE』は、多木浩二、中平卓馬、高梨豊、岡田隆彦らによって1968年に創刊された、写真と思想をめぐる同人誌です。

「思想のための挑発的資料」という副題が示すように、写真を既存の報道や記録、あるいは完成された美的表現から引き離し、言葉とイメージの関係そのものを問い直そうとしました。

本書は、その第2号。

この号から森山大道が参加し、「エロス」をテーマに、岡田隆彦のテキストと森山大道、中平卓馬、高梨豊らの写真が収録されています。

粗粒子、ブレ、ボケ。

のちに戦後日本写真を象徴する表現として語られることになる視覚言語が、まだ運動のただ中にあった時代の一冊です。

単なるヴィンテージ写真集というより、日本の写真表現が大きく方向を変えた地点そのものを残した資料と考えています。

そして、この一冊にはもうひとつの時間が残されています。

見返しに押された、「宮田 識」の蔵書印

本個体は、のちにデザイン会社DRAFTを率いたクリエイティブディレクター/デザイナー、宮田識の旧蔵と伝えられています。

一冊の本が、刊行された時代から半世紀以上を経て、誰の手を通り、何を見てきたのか。

その痕跡まで含めて残したいと思った一冊です。


特徴

『PROVOKE』は1968年から1969年にかけて刊行され、わずか3号で終刊しました。

短命な出版物でありながら、その後の日本写真に与えた影響は大きく、第2号からは森山大道が参加。中平卓馬、高梨豊らとともに、それまでの写真のあり方を問い直す表現を提示しています。

本個体には、見返しに**「宮田 識」の蔵書印**があります。

旧蔵者は、デザイン会社DRAFTを率いたクリエイティブディレクター/デザイナー、宮田識(1948–2026)と伝えられています。

宮田識は1966年に日本デザインセンターに入社し、『PROVOKE 2』が刊行された1969年には日宣美奨励賞を受賞。その後DRAFTを設立し、広告、グラフィック、ブランディングなど、日本のデザインの第一線で活動しました。

『PROVOKE 2』が刊行された1969年という同じ時間の中で、一方では写真表現の既成概念が揺さぶられ、もう一方では若い宮田識がグラフィックデザインの世界で頭角を現していました。

その人物の蔵書であったと伝えられることは、この個体を考えるうえで興味深い来歴のひとつです。

なお、宮田識旧蔵については、古書市場で伝えられた来歴および本書に残された蔵書印に基づくもので、旧蔵を証明する書類等は付属していません。


この本が残した視点

  • 写真は現実を正確に写すためだけのものなのか
  • 写真と言葉は、どのような関係を結ぶことができるのか
  • 「きれいに撮る」という写真の約束から離れたとき、何が残るのか
  • 小さな同人誌が、その後の写真表現をどこまで変えることができるのか

『PROVOKE』が残したものは、ひとつの写真様式だけではありません。

写真を見ること。
写真を撮ること。
そして、写真について考えること。

その前提そのものへの問いでした。


書誌情報

・タイトル:PROVOKE 2 思想のための挑発的資料
・参加者:森山大道、中平卓馬、高梨豊、多木浩二、岡田隆彦ほか
・出版社:プロヴォーク社
・刊行年:1969年
・版:初版
・装丁:ソフトカバー
・サイズ:約180 × 243 mm
・帯:なし


状態

経年による傷みがあります。

特に背に強い傷みがあり、表面の剥離・欠損が見られます。表紙にはスレ、薄い汚れ、シミ、経年による変色があります。角・縁にも傷みがあります。

帯はありません。

見返しに「宮田 識」の蔵書印があります。本個体はデザイナー宮田識旧蔵と伝えられています。また、表紙下部には小さな管理ラベルが残っています。

本文にも経年変化がありますが、掲載写真を鑑賞するうえで大きく支障となるような状態ではありません。

1969年刊行から半世紀以上を経た資料です。状態については掲載写真を十分にご確認ください。


迎える理由

選定理由:
戦後日本写真史を考えるうえで避けて通れない『PROVOKE』のオリジナル第2号であること。そして本個体が、DRAFTを率いたデザイナー宮田識の旧蔵と伝えられていること。

比較した視点:
後年の復刻や関連資料ではなく、1969年に刊行された初版であること。背を中心に傷みはありますが、見返しには「宮田 識」の蔵書印が残されており、一冊の本が誰の手を通ってきたのかという来歴まで含めて残す価値があると判断しました。

判断の結論:
状態だけを見れば、完全な個体ではありません。

しかし、『PROVOKE 2』が刊行された1969年、宮田識もまた日本のグラフィックデザインの現場にいました。

写真とデザイン。

異なる領域で同時代の表現を模索していた人間の手元に、この一冊があったと伝えられています。

表紙のスレも、傷んだ背も、見返しに押された蔵書印も、後から加えられたものです。

それらを欠点として消してしまうのではなく、この一冊が通過してきた時間として残す。

その来歴まで含めて、選んだ一冊です。


発送について

追跡可能な佐川急便(送料一律 660円)にて、丁寧に梱包し発送いたします。


ご購入前に不安を感じられる方へ
▶ ご購入の流れを見る
▶ お問合せフォームより、お気軽にご相談ください 

セール価格¥248,000
PROVOKE 2 プロヴォーク 第2号 1969年 初版|森山大道・中平卓馬・高梨豊|宮田識旧蔵
PROVOKE 2 プロヴォーク 第2号 1969年 初版|森山大道・中平卓馬・高梨豊|宮田識旧蔵 セール価格¥248,000

あなたの感性がふれたもの