




ウィーンの曲線 トーネットの椅子|曲木家具と近代デザインの源流をたどる資料集 1983年
一本の木を曲げる技術が、世界の風景を変えました。
19世紀半ば、ミヒャエル・トーネットによって確立された曲木家具は、それまでの家具づくりの常識を大きく変えます。
軽く、美しく、量産できる。
その革新はウィーンのカフェを満たし、ヨーロッパ中へ広がり、やがて近代デザインの礎となりました。
本書『ウィーンの曲線 トーネットの椅子』は、1983年に刊行されたトーネット研究の資料集です。
1830年から1930年までの代表作を収録した図録をはじめ、180年にわたる年表、そして神代雄一郎、加藤晃一、吉村實、島崎信らによる論考を収録。
トーネットという一企業の歴史に留まらず、ウィーンという都市文化、近代産業の発展、そしてモダンデザインの成立までを見渡すことのできる内容となっています。
椅子の本でありながら、そこに描かれているのは近代という時代そのものです。
今日もなお世界中で使われ続けるトーネットチェア。
その普遍性がどこから生まれたのかを知るための、格好の入口となる一冊です。
特徴
・1983年刊行のトーネット資料集
・1830年〜1930年の代表作図録を収録
・トーネット180年の年表掲載
・神代雄一郎、加藤晃一、吉村實、島崎信による論考を収録
・曲木家具の製造工程や企業史も解説
・ウィーン文化と近代デザインの関係を学べる内容
・家具史、建築史、デザイン史の資料として有用
このアイテムが似合う暮らし
トーネットチェアを愛用している方の本棚に。
家具や建築を学ぶ人の資料棚に。
あるいは、名作がなぜ名作として残り続けるのかを知りたい方へ。
一脚の椅子の背景には、技術があり、都市があり、文化があります。
本書は、その長い時間の積み重ねを静かに教えてくれます。
書誌情報
・タイトル:ウィーンの曲線 トーネットの椅子
・監修:加藤晃一
・出版社:INAX
・刊行年:1983年4月
・ISBN:978-4-87275-505-3
・体裁:A4変型判・並製
・ページ数:72頁
状態
表紙に経年によるヤケが見られます。
そのほか大きな傷みはなく、本文の状態は良好です。
古書としては比較的良好なコンディションを保っています。
詳細は掲載写真をご確認ください。
迎える理由
選定理由:
トーネットの椅子を紹介する本ではなく、近代デザインがどのように成立したのかを理解できる資料だったため。
比較した視点:
トーネットに関する作品集や写真資料は存在しますが、本書は図版だけでなく、技術、企業、都市文化、デザイン思想までを横断的に扱っています。
家具を眺めるための本ではなく、その背景を知るための本として価値を感じました。
判断の結論:
一脚の椅子から近代デザイン全体へ視野を広げられる資料として選びました。
トーネットを知るためだけでなく、なぜモダンデザインが生まれたのかを考える入口となる一冊です。
補足としての価値・未来性:
近代家具史を語るとき、トーネットは避けて通れません。
曲木家具は単なる製造技術ではなく、工芸から工業へ移行する時代の象徴でもありました。
現在も世界中で生産され続けるトーネットチェアの背景を知ることで、名作と呼ばれる理由がより鮮明になります。
資料としての価値はもちろん、長く参照され続ける家具史の基本文献のひとつとしておすすめしたい一冊です。
発送について
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一本の曲線から、近代デザインは始まった。
トーネットの椅子を見ているようで、
見ているのは百五十年を超える美意識の軌跡かもしれません。
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