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ニューヨーク発の限定ヴィジュアル誌『VISIONAIRE』の第34号、VISIONAIRE 34: Paris Hedi Slimane for Dior Homme。
本号は、Dior Hommeのデザインディレクターとして知られる Hedi Slimane(エディ・スリマン) がゲストエディターを務めた特装号です。テーマは「PARIS」。
鉄製のラッカーグレーケースは、建築家 Greg Lynn(グレッグ・リン) によるもの。外側は無機質なグレー一色で構成され、内側には隆起したモノリスのような造形が設けられています。
そこに収められているのは、グレーの大判ハードカバー。建築家、アーティスト、グラフィックデザイナーらが参加し、未来の都市としてのパリを、それぞれの視点から表現しています。
ファッション、建築、都市、グラフィックが交差した、『VISIONAIRE』の中でも造本とケースの存在感が際立つ一冊です。
『VISIONAIRE』は、号ごとにテーマ、素材、判型、構成を変えながら刊行された限定出版物です。
第34号では、Hedi Slimaneの編集視点と、Greg Lynnによる建築的なケースが組み合わされています。
この号の特徴は、単にDior Hommeとの関係にあるのではありません。ラッカーグレーの鉄製ケース、内部の立体的な造形、大判ハードカバーという構成によって、本そのものがひとつの建築的なオブジェとして成立しています。
外側の冷たい金属感と、内側の有機的な隆起。その対比が、未来の都市としてのパリというテーマと強く結びついています。
この本が残しているのは、パリを「過去の美しい都市」としてではなく、未来の都市として見直す視点です。
パリは、歴史、装飾、モード、建築の記憶を強く持つ都市です。しかし『VISIONAIRE 34』では、その既存のイメージをなぞるのではなく、Hedi Slimaneの視点を通して、硬質で、無機質で、どこか未来的な都市像へと再編集されています。
Greg Lynnによるケースも、その考え方を物質として示しています。本を包む箱ではなく、都市の断片のような構造体として設計されている。
この本が残した視点は、ファッションが都市を編集し、建築が出版物の形式を変え、グラフィックやアートが未来のパリを仮想するということです。
『VISIONAIRE 34』は、Dior Homme期のHedi Slimaneの美意識と、2000年代初頭の建築的なヴィジュアル感覚が交差した記録として残ります。
タイトル:VISIONAIRE 34: Paris Hedi Slimane for Dior Homme出版社:Visionaire Publishing刊行年:2001年ゲストエディター:Hedi Slimaneケースデザイン:Greg Lynn仕様:鉄製ラッカーグレーケース、大判ハードカバーケースサイズ:約 H355 × W480 × D70mmハードカバーサイズ:約 H283 × W422 × D9mm付属:外箱発行部数:限定5500部
中古品です。
外箱あり。ケースにスレがあります。ハードカバーは開封済みで、表面にスレがあります。
最終ページに、同封紙との貼り付きによる印刷剥がれがあります。その他、保管に伴う小傷、薄い汚れ、経年による使用感があります。
状態面では完全品ではありませんが、鉄製ケース、大判ハードカバー、外箱を含めた構成は残っています。
選定理由:『VISIONAIRE』の中でも、Hedi Slimane、Dior Homme、Greg Lynn、都市としてのパリが交差した重要号であるため。
比較した視点:通常のファッション写真集としてではなく、鉄製ケースの造形性、建築的な構成、Dior Homme期のHedi Slimaneの編集視点、未来都市としてのパリというテーマ性を重視しました。
判断の結論:これは読む本というより、2001年のファッション、建築、都市表現をひとつの物体に封じ込めた出版物です。
状態にはスレや印刷剥がれがあります。ただし、この号の価値は、完全な保存状態だけでなく、ラッカーグレーの鉄製ケースと大判ハードカバーがつくる造形的な存在感にあります。
Hedi Slimane期のDior Hommeを、服ではなく都市と出版の形式から確認できる一冊として、残す価値があります。
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