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記録: 「在庫のささやきを聴く」──再出品の判断を“人間らしく”するための仕組み

「在庫のささやきを聴く」──再出品の判断を“人間らしく”するための仕組み

「在庫のささやきを聴く」──再出品の判断を“人間らしく”するための仕組み

在庫は、語る。──60日売れない商品に「🔁」という問いを置く

60日経っても売れない商品。
かつては「値下げか、処分か」が当然の選択でした。
でも、本当にそれでいいのだろうか?と、僕は思ったんです。

売れない=価値がない、ではない。
ただ「いまは届いていない」だけかもしれない。


目次


「在庫は語らない」という思い込みを疑う

棚の中で眠る商品たち。
ふと目にしたとき、「あれ?この本、今なら届けられるかも」と直感することはありませんか。

在庫は、黙っているようでいて、実は多くのサインを出しています。
ただ、それを読む仕組みがなかっただけなのかもしれません。

在庫には、タイミングがある

商品が最も響く瞬間は、偶然を待つものではなく、こちらが整えていくもの。
季節、文脈、発信の流れ、そして言葉。

だからこそ、「売れた/売れない」ではなく、
「再び向き合うべき時期が来たかどうか」を知らせる仕組みが必要でした。

GAS × Googleスプレッドシートで組んだ、商いのセンサー

そこで導入したのが、GASとGoogleスプレッドシートを使った簡単なセンサーです。

  • 出品日(M列)をもとに、経過日数(P列)を毎朝自動計算
  • 60日を超えると、A列に「🔁」が表示される

この「🔁」は、警告ではありません。
問いかけの合図です。

🔁は「売れない」の印ではない

🔁が出た商品に対して、考えることはシンプルです。

  • 商品説明文を見直す
  • タイトルを整える
  • 価格を更新する
  • 販路を変える

つまり「処分」ではなく、再出品の磨き直し
在庫にもう一度、声をかける時間です。

選品舎の判断基準:「売れたか」ではなく「向き合えたか」

選品舎では、売上だけで在庫を評価しません。

「この商品に、いまもう一度語りかけたいか?」
それが、判断の軸です。

商いでありながら、ひとつひとつの商品と会話するように進めていく。
効率と感性、その両方を残したかった。

実務としてのメリット

  • 売却済み商品は別シートへ自動転記(在庫シートは常に整理された状態)
  • 毎朝自動更新されるため、放置在庫が生まれにくい
  • 一覧シートを分けることで、チーム運営にも対応しやすい

効率化のためのシステムでありながら、
判断を奪わない設計にしています。

まとめ:在庫の小さなささやきを聞く

「🔁」は、在庫の小さなささやき。

見過ごされてきた一冊を、
もう一度、誰かの手元へ届けるために。

この仕組みは、売れ残りを処分するためのものではありません。
商いを、美しく続けるための小さな工夫です。



この記事について

本記事は、選品舎/Helvetica を運営する大西健が執筆しています。
ヴィンテージ家具・古書の選品、販売、記録を通じて、
「残るもの/残らないもの」の判断基準を実務の中で整理しています。


ブログは、ふたつの棚に分かれています。

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