感性で選ぶヴィンテージの逸品|バイヤーが即決した希少コレクション5選

情報を超えて感性で選ぶ|バイヤーが惚れ込んだヴィンテージコレクション

静謐であること。静かであること。

私が選ぶヴィンテージアイテムに共通するのは、 他のものとの調和を求めるのではなく、 そこにひとつ佇んでいても、凛とした存在感を放つもの。

詩的な余韻を纏い、時間の流れを感じさせるもの。

ヴィンテージとの出会いは、いつだって直感。

理屈ではなく、感性が導くままに。

一目見て即決した5つの心を揺さぶる逸品をご紹介します。

1. ババグーリのスツール




静寂をまとったスツール。

ババグーリのスツールといえば、無垢材を削り出したものが知られていますが、 この一脚は、集積材でつくられた特異な存在。すでに廃盤となり、 市場に出る機会は限られている。

実店舗の備品として使われていた背景があり、 単なる家具を超え、空間に宿る「気配」を感じさせる。

磨き上げられた表面に触れると、過ぎ去った時間の記憶が呼び起こされる。

静かに、しかし確かに、そこにある。

商品詳細はこちら、https://vintagekagu.com/products/stool_babaghuri

2. 深い青が美しいHenning Koppelのカップ&ソーサー




北欧の洗練を凝縮した、至高の一杯のための器。

このカップは、私が愛用してきた中でも、特に口あたりが心地よいもの。

同業の北欧家具ディーラーの間でも「これが最高のカップ」と評されることが多い。

マグカップひとつで日常を完結させるという考え方もあるが、 美味しいコーヒーを味わうには、器の選択こそが重要。

このカップの滑らかなリムが、コーヒーの味わいを一層際立たせる。

日々のルーティンが、ひとつの儀式へと変わる瞬間。

詳細はこちら、https://vintagekagu.com/products/bg_cupsaucer_blue_henning-koppel

3. Guido De Zanのフラワーベース



静寂と造形美の融合。

存命の作家の中で、私が最も敬愛するグイド・デ・ザン。

彼の作品は、国やジャンルの枠を超え、 凛とした佇まいを持つことがなによりの魅力。

このフラワーベースも、投げ入れをしても、ただそこに置くだけでも、 空間を清らかに整える。

無駄を削ぎ落としたフォルムと、手仕事の温もりが共存する作品。

時間が流れるほどに、その存在感は研ぎ澄まされていく。

詳細はこちら、https://vintagekagu.com/products/vase_guidodezan_10

4. STAR PIECE 書籍



倉俣史朗の思考を覗く、一冊のドキュメント。

倉俣史朗に関する書籍の中で、私が残すなら、 鹿島出版会の『倉俣史朗の仕事』か、この『STAR PIECE』になる。

この書籍は、倉俣が残したイメージスケッチの集積。

そこに描かれた線は、単なるデザインの下絵ではなく、 彼の思考がどのように結晶化し、 緊張感のある作品へと昇華されていくのかを物語っている。

まるで夢の中で見た風景のよう。

何時間でも眺めていたくなる1冊。

すでに絶版となっており、ずっとプレミア化している。

商品詳細はこちら、https://vintagekagu.com/products/book_star-piece-3

5. 深い感情を呼び起こす写真集『Buenos Aires』



森山大道が捉えた、ブエノスアイレスの鼓動。

『ブエノスアイレス』は、東日本大震災支援プロジェクトの一環として発売された品物。

「電柱と電柱の間だけで写真集ができる」と言われるほど、 森山の視点は独特であり、そのカメラは、新しい写真集が生まれるたびに壊れるほど、 無数のシャッターを切ることで知られる。

そこにあるのは、哀愁ではなく、物事への真正な向き合い方。

アルゼンチンタンゴの世界に一歩足を踏み入れれば、 「抜け出せない」と言われるほどの深みにハマる。

ペアダンスでありながら、一歩一歩が個としての決断。

それはまるで、人生そのもの。

森山大道の写真が映し出すのは、 都市の風景ではなく、その奥に息づく人々の生き様かもしれない。

商品詳細はこちら、https://vintagekagu.com/products/buenos-aires_daido-moriyama


私がこれらのアイテムに惹かれ、即決した理由。

それは単なるモノではなく、時間や空間、そして感性を豊かにする存在だから。

こうした逸品との出会いが、暮らしに深みと詩的な余韻をもたらす。

あなたの感性に響くものが、ここにあるかもしれない。